放火されにくい街づくりのためにできること
2021/12/25
2021年12月17日に大阪市北区の繁華街のビルで発生した28人が病院に搬送され、このうち25人（12月25日現在）の方がお亡くなりになるという痛ましい火災が発生しました。
被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げると共に、犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
事件の報道をご覧になり、改めて火災は怖いと感じられた方も多いのではないでしょうか？
今回の火災でなぜここまで被害が大きくなってしまったか。
個人的には、①放火、②ガソリン、③煙（一酸化炭素）、④特定一階段等防火対象物が合わさったことがより被害を拡大させたと考えます。
まず、今回は「①放火」について取り上げたいと思います。今回の事件は、心療内科クリニックに通院している男性がガソリンのようなものを撒き、放火したようです。
令和2年の全出火件数34,691 件のうち、放火、または放火の疑いによる火災が4,020件（火災全体の約12％）でした。
特に死者の発生した火災においては277名、実に20％以上の方が放火（疑い含む）により亡くなっています。
放火は誰かが故意または悪意をもって火を放つ行為のため、完全に防ぐことは難しいです。
しかし、放火されにくい環境を作ることは可能です。
＜具体的には・・・＞
・ごみは収集日の決められた時間に出す
・物置などには必ず鍵をかける
・建物のまわりに燃えやすいものを置かない
・家のまわりを明るくする
・地域ぐるみ、街全体で放火防止に取り組む
などです
放火火災は冬場の夜間～早朝の時間帯で多く発生しています。「変えられることは変える。変えられないことは被害を最小限にするための対策を講ずる。」これが防災の基本となります。
自分自身や大切な人を守るため、地域全体で放火されにくい環境を作りを心がけましょう。
次回は「②ガソリン」について取り上げていきたいと思います。
一人でも多くの人に知ってもらいたいこと
2021/12/21
完璧な備えなんてないけど、一人でも多くの人に知ってもらいたい。
ガソリンは水では消すことはできない。むしろ被害が広がる可能性も。初期でなければ消火器も無理。
自分自身と大切な人を守るため、避難する時間を稼げれば。
#火災抑制剤放射器
#クイックスプラッシャー
火災から命を守る避難
2021/12/18
24名もの尊い命を一瞬で奪った大阪市北区の北新地にある雑居ビルの火災。
今回の火災でもガソリンのような可燃性の高い液体がまかれたとみられています。
ガソリンは、危険物乙種4類の中の第1石油類に分類されており、非常に揮発性が高く、－４０℃といった低温でも少し火気を近づけただけでも確実に引火してしまいます。
2019年7月に発生した京都アニメーション放火殺人事件をはじめ、2001年に発生した武富士弘前支店強盗殺人・放火事件など、ガソリンを使用した放火事件が過去にも起きています。いくら自分自身が気をつけていても、悪意ある放火を止めることはできません。
「火災から命を守る7つの指針」をご存知でしょうか。
京都市消防局が、京都アニメーション放火殺人事件を機にされました。
自分自身、そして大切な人を守るため、ぜひとも京都市消防局の「火災から命を守る避難」を見て頂きたい・・・
あなた自身、そして大切な人を守ることができるのは、あなただけだから。
大阪市北区で発生したビル火災について
2021/12/16
またしても悲しい事件が発生してしまいました。
大阪市北区のビルで火事があり、28人がけがし、このうち27人が心肺停止となっているということです。
被害にあわれたかたの安否が気になります。これ以上の被害が出ないことを心よりお祈り申し上げます。
いくら自分が気をつけていても、火災を完全に防ぐことはできません。
その火災による被害を少しでも小さくするために、できることがあります。
消防設備の維持管理であり、消防訓練・避難訓練です。
いざ火災が起きてしまったら、私たち消防設備士にできることはありません。
でも、消防設備が適正な状態かどうかの確認、改修は私たち消防設備士しかできません。
消防設備は何も生みません。
大切な生命・財産を守るためのものです。
消防設備の維持管理、消防訓練・避難訓練について、改めて見直してください。
静岡県・熱海市 大規模土石流発生
2021/07/05
ニュースやＳＮＳででご覧になった方も多いかと思いますが、3日（土）午前10時半頃 静岡県熱海市伊豆山地区の伊豆山神社の近くで土石流が発生しました。
死者4名、安否不明者も80名とのことです。
被害にあわれた方々のご冥福をお祈りするとともに、今なお、安否不明の方々が無事に救出されますよう、願っております。
この惨事の中、救出活動にご尽力いただいております、消防、警察、自衛隊の皆様方の活動には、ただただ畏敬の念しかありません。
今週も全国的に天気の不安定な状態が続きそうです。
これ以上の被害が発生しませんことを、切に願っております。