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私たちにできること すべきこと
2022/02/22
2月11日深夜 新潟県にある大手菓子メーカー三幸製菓の荒川工場にて発生した火災。この火災により、20代の男性社員2名と、清掃担当のパート従業員4名がお亡くなりになりました。犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りします。

三幸製菓の荒川工場での火災は今回が初めてではなく、1988年からこれまでの間に8回もぼや、部分焼が起きています。大きな事故、災害の下には多くの小さい事故、災害がある。まさに”ハインリッヒの法則”だと感じました。

大きな火災が発生するたびに議論にあがる「スプリンクラー設備」。今回の工場には設置されていませんでした。「設置していなかった」のではなく、「設置が義務付けられていなかった」というのが正しい解釈になります。
消防設備は面積や階高、有窓階・無窓階(避難上、消火活動に有効な窓の有無)などにより、消防設備が「義務」か「義務じゃないか」が決まります。(これを設置基準といいます。)
その中で一番ややこしいのが、用途(建物の使い方)により、必要な設備が変わる点になります。
全く同じ大きさの建物であってもマンションなのか、ホテルなのか、事務所なのかによっても設備が異なります。

さて、みなさんはご自身のご自宅、職場の消防設備はご存じですか?消火器はどこにありますか?職場にスプリンクラー設備はありますか?火災報知器は?

意外と知らないのではないでしょうか?ひょっとしたら、知らなかったことを知らなかったのではないでしょうか?
知らないことを知ることが、消防設備を「知る」こと、「分かる」こと、「使える」ことにつながります。

そして、「知った」消防設備を「分かる」、「使える」ようになるために必要なのが、「消防訓練」です。消防訓練は建物の用途、規模により実施が義務付けられていたり、実施する回数がことなります。

しかし、目的は「消防訓練」ではありません。「生命・財産を守る」ことが目的であり、そのために消防訓練を通して消防設備を知り、使えるようになることが手段となります。

弊社では消防訓練の必要性を強く感じています。もちろん建物関係者が中心となって実施することが前提とはなりますが、消防設備のプロとして、消防訓練・防災訓練のプロデュースもさせて頂きます。

自分自身、大切なあの人を守るために、身近な消防設備を知ってください。そのお手伝いをしていくことこそが、私たちの使命と考えます。
一緒に考えていきましょう。

「あなたの街の防災パートナー」 有限会社 佐々木防災 代表取締役 佐々木雅司
私たちにできること すべきこと
私たちにできること すべきこと
三幸製菓の火災について
2022/02/19
またしても悲しい事故が起きてしまいました。
新潟県村上市の米菓製造メーカー三幸製菓の工場で火災が発生し、従業員、アルバイトの方が亡くなりました。
年2回、消防訓練は行われていたもの、社員でないため、アルバイトの方は消防訓練に参加しておらず、防火扉の開け方がわからなかった模様・・・
消防訓練が適正に行われていれば、救えた命があるかもしれません。
消防訓練は何のために行うのでしょう?「消防法で定められているから」ではありません。大切なお客様、従業員の方を守るための消防訓練です。
消防法の第1条には、消防法の目的は「火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護する」とあります。
消防訓練は、義務であり、責務です。「やればOK」ではありません。
建物の所有者、占有者、使用者にはその義務があります。
そして、我々も消防設備士として、地域のために少しでもお役に立てることはないか。。。
「火災なんて自分には関係ない。」本当にそうでしょうか。
令和2年に発生した火災件数は、34,691 件にものぼります。1日平均95件です。
自分自身、そして大切なあの人を守るため、火災や災害から身を守る術を今一度、みなおしてみませんか?
三幸製菓の火災について
三幸製菓の火災について
トンガの噴火による津波について
2022/01/16
昨夜はスマホからの津波警報アラームでなかなか寝られなかった方も多いのではないでしょうか?

詳しい原因はわかっていないようですが、日本から7,700kmも離れた南太平洋のトンガで発生した海底火山噴火の影響とみられています。

太平洋側の北海道から沖縄にかけての広い範囲に津波警報、津波注意報が発令されました。(1月16日 14時ころすべての注意報が解除されました。)

災害はいつ、どこで発生するか分かりません。今ある平和な日常がありがたいもの、滅多にない貴重なことだということを改めて胸に刻みたいと思います。

奇しくも明日は「1月17日」です。阪神・淡路大震災から27年を迎えようとしています。阪神・淡路大震災を知らない若者も増えてきています。
改めて自然災害の恐ろしさ、普段からできる備えを一緒に考えてみませんか?

あなた自身、そして大切なあの人を守ることができるのは、あなただけかもしれません。
トンガの噴火による津波について
トンガの噴火による津波について
ご存じですか?「着衣着火」 毎年約100人の方が亡くなっています!
2022/01/10
みなさんは「着衣着火」をご存じでしょうか?着衣着火とは、着ている服などに火がついてしまうことをいいます。
2021年12月に栃木県の芸術大学で女子大学生の衣服に火花が引火し重いやけどを負って死亡するという事故の報道をご覧になった方も多いのではないでしょうか?

平成 27 年から令和2年までの6年間で着衣着火により亡くなった方は 572 人にものぼります。実に年間約100人の方が着衣着火により亡くなっています。中でも65歳以上の高齢者の割合が高く、85%を超えています。これは運動機能の低下に加え、「青い炎が見えにくい」 (特に白内障患者)ことが要因のひとつとなります。

冬場はわずかな炎が接触しただけで表面に火が走る現象(表面フラッシュ現象)を起こしやすいセーターやフリースなどを着る機会が多いため、より注意が必要となります。

<着衣着火してしまった場合>
万が一、着衣着火してしまった場合に備えて対処法についても覚えておきましょう。
①可能であれば衣服を脱ぐ。(無理に脱がない)
②水をかけて消火する。
③「Stop,Drop,and Roll(SDR) 」(止まる・倒れる・転がる)
 アメリカの子ども向け消防プログラムので、「止まる」、「倒れる」、顔を両手で覆って守りながら燃えている箇所を地面に押し付け「転がる」というものです。
※着衣着火している人はパニックを起こしやすく、あまり近づきすぎると抱きつかれて、
 自分にも危険が及ぶ恐れがあります。

新型コロナウイルス等の感染症対策として、アルコール消毒液を使用する機会が増えているかと思います。アルコール消毒液は火気により引火しやすい、アルコール消毒液が服の袖口などにしみこんでいる状態で火のそばに近づくと着衣着火を引き起こす危険性があります。

着衣着火は誰にでも起こりうる身近な危険です。身の回りのどこに危険が潜んでいるか、どんな対策ができるかを大切な人と話し合ってみてください。
ご存じですか?「着衣着火」   毎年約100人の方が亡くなっています!
ご存じですか?「着衣着火」   毎年約100人の方が亡くなっています!
大阪市ビル放火事件から学ぶ② ガソリンの危険性について
2021/12/27
25人が亡くなった大阪市北区の放火殺人事件から10日が経過しました。悲惨な事件を風化させないためにも、被害が大きくなった理由について考えていきたいと思います。
今回は、「②ガソリン」について取り上げていきます。

ガソリンによる放火事件は過去にもたびたび発生しています。
2019年7月に発生し36人もの犠牲者を出した「京都アニメーション放火殺人事件」をはじめ、2003年9月には名古屋市東区で44人が死傷した「名古屋立てこもり爆発事件」が起きています。

それでは、ガソリンはどのような危険があるのでしょうか。
(1)揮発性
揮発性とは、常温、常圧で液体から気体にどれだけ変化しやすいかの性質です。
ガソリンの場合、ごく低温でも揮発してしまうため、常温でも可燃性蒸気が発生します。この状態で近くでライターを使用したり、静電気がおきると引火し、爆発的な燃焼が起こります。(液体のガソリン自体が燃えるわけではありません。)
さらに、この可燃性蒸気は空気より重いため、低い場所に滞留しやすく、火の付きやすい危険な状態が続きます。

(2)消火の難しさ
一般的に火災には水を使って消火をしますが、ガソリンをはじめと
した油は比重が水より軽いため水をかけると火災が広がってしまう可
能性があります。ガソリン火災に対しては窒息消火(酸素の供給を
断つ)を行います。身近なものでは、ABC粉末消火器となりますが、ガソリン火災の場合、大規模の火災になりやすいため、消火器での消火も困難です。素人でできる消火はごく初期の火災までです。

<ガソリン等の火災、放火に対する備え>
揮発性の高いガソリンのようなものを撒かれた場合、引火を防げるかが重要となります。ガソリン等の火災の防止・抑制を目的にした「火災抑制剤放射器」が開発されました!!
 クイックスプラッシャー(日本ドライケミカル㈱製)
※消火器ではありません。
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大阪市ビル放火事件から学ぶ② ガソリンの危険性について
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